2022年02月09日
この一雫に、全部があるのだ
全部ある
過不足なく
もっといえば、この一雫で、全部なんだ
生まれることも死ぬことも
出会うことも別れることも
人間は、なんてオプションをつくるのが上手いのか
わたしが「生きる」ってこれかな?と思ってたことって、オプションだったんだ
泣いたり
笑ったり
怒ったり
苦しかったり
寂しかったり
後悔
感謝
好きな服を着る
好きな音楽を聞く
好きな人と会う
さよならを繰り返す
思い出に涙する
生きるとは、何もない
この一雫が全てで
わたし
というものがあるなら、そのオプションが「わたし」だ
「わたし」は、五感という力を最大限に使って
心という、掴みどころがないのにものすごくリアルな機能を巧みに利用して
「わたし」を「生きる」
最近、魚焼きグリルにはまっている
なんでもかんでも焼いて食べてたけど、ここのところ、アジフライとはすの天ぷらに落ち着いた
お惣菜コーナーにアジフライを見つけては買ってきて、食べ比べ
違いはよくわかんないので、大体美味しい
魚焼きグリルとは、こんなポテンシャルを秘めていたのか、と驚く
でも、ポテンシャルといえば、魚焼きグリルに限らず、全てにおいて引き出せているかは甚だ疑問だ
たとえば、わたしは少し前まで、なぜか万葉講座に通っていたんですが
万葉集を読み解くのだけど、先生は、当時を生きる人たちの心の機微を、多分わたしが感じる数倍感じ取っていた
そんなことが書かれていたのねーというくらいのわたしと同じ和歌をよみながら、先生は、胸を痛め言葉を詰まらせたり、笑ってみたりする
分かる
解る
判る
わかる、にも、いろんな意味があって
世界ははかりしれない
人間のオプションは、すごい
図ったり
計ったり
測ったり
量ったり
しながら、わたしは「わたし」を「生きる」
最近、胃がモヤモヤするなあと感じていたが、そういえば、アジフライとはす天ばっかり食べてるから、胃もたれしてるんじゃなかろうか
と、思い至った
人間って、おもしろいな
「生きる」って、おもしろい
胃もたれの向こう側