2020年11月11日

小樽を張り切って散策した
写真は、小樽運河沿いの元缶詰工場
今は廃墟となっており、ドラマの撮影で使われたりする雰囲気抜群の建物だ
来年の3月に、取り壊される予定らしく
地元では取り壊しについて、賛否両論あるという話しだった
在るものを在るがままに残すことと
在るものの終わりを決めること
良いとか悪いとかは後付けで、「選ぶ」という意味では同じこと
存在は、その瞬間まで在り続けるだけ
。。。言ってる意味が自分でもよくわからんけれども笑
だけど、この建物を目の前にして、その「ここに在る」という存在感は、残す残さないという話しと、別の次元のことなんだなと思いながら見上げた
廃墟って
人の気配って
本当に不思議だ

朝の空気は、とても清々しくて、さらりひやりとしていた
友人としきりに言ってたのが、九州と湿気が違う!ということ
乾燥してるから寒くもあるんだけど、何となくからだが軽い
空気中の水分量が違えば、軽いと思うのも、あながち気のせいでもないかもしれない
私たちは、空気で満たされた海みたいな中で生活しているから
そういえば
フワフワと、白い綿毛みたいなものをつけた小さな虫を、行く所行く所、沢山みた
小樽でも飛んでいた
雪虫という、北海道の風物詩らしく
雪の降る前に、まるで雪のように飛ぶからそう呼ばれていると聞いた
クリオネが飛んでるみたいで
日差しを透かすと、とても幻想的な光景になった

その前の夜
小樽についた時、私はテンションがどど下がりしていた
北海道、4日目
新鮮で美味しい、というおすすめのお寿司屋さんに連れてっていただき、そのお寿司の前で(美味しいお寿司の前なのに!)、なぜかモヤモヤモや~っとしていた
この一年、キャベツの千切りをほぼ毎日食べている
それにプラス、ここ数ヶ月は、焼きピーマンをほぼ毎晩食べている
きっと、食のホームシックだ
周りの方たちに気を遣わせて、またさらに落ち込みながら、自分にそう言い聞かせたけど
本当は、違う
私は車の運転も苦手で、ナビも苦手で
携帯を見てると車酔いして
機械関係も疎く、苦手
要するに、取材で写真や動画を撮る、移動はレンタカー、みたいな状況の中、なんにも役に立たない自分が、すごく恥ずかしかったのだ
そして、拗ねてひがんでいた
どうせ自分は何も出来ない
と、周りから思われているに違いない
ってやつですね
それが、モヤモヤモヤの原因なんだけど。。。
あーこれを書くことも、くだらなさすぎて恥ずかしいなあ(^_^;)

だいぶ取れたと思ってたけど、考え方のクセって、こういう時にふいに出てくるんだな

ひがんでいると、世界は私に冷たい
だからそういう時は、一人になって、頭を空っぽにするに限る
自分に時間を与えてあげる
そうやって、寝る前には、何とか持ち直した
次の日
小樽散策をある程度満喫して、さあここからどうするか、と友人と話していたら、別行動をしていたバイト先のボスから、刃物持った強盗犯が逃げてるらしいから気をつけて!と連絡が入った
そういえばパトカーも多いし、ヘリも飛んでいた
後からよくよく聞いてみると、どうも同じ時間帯同じ場所あたりにいたらしい
これは、パラレルワールドだと思った
彼(強盗犯)と、自分たちのいる世界は、ずれていたのだ
今回は連絡をもらったから気づいたけど、気づかないニアミスって、けっこうあるのかもしれない
私がひがんだままでいたら、もしかしたら強盗犯に会ったかもしれない
多分、それくらい微妙なところで、私たちは平和に生きてるのかもしれない
そう考えると、あーやっぱり地球って面白いなあ、と思ったりする

そして、名残惜しい私を残して
穏やかに日は沈む