2020年10月30日

バイト先のカメラマンさんの取材に同行して、北海道へ行ってきた

北海道の自然は、とっっんでもなかった
20数年前、添乗員をしていた頃、ツアーでひっきりなしに来ていたけど
あの北海道は、どの北海道だったのか?
いつも思うけど、自分の心の準備が出来てないと、受け取れないものは多い
同じように同じものを見ているようで、世界はそれぞれにまったく違うもので
しかも、私もあなたも世界も、刻々と変わっていく
見えていない、聞こえていない、感じられてない、そんな自分の向こう側を、どこにいても、もっともっと知ることが出きる可能性は無限大だ
到着した日、新月だった
信号の無い沿岸部の道
車で走っていると、街灯の見当たらない山と海の間に
気づけば星屑はこぼれにこぼれていた
道内出身のカメラマンさんのお気に入りの場所、といっても、道路脇なんだけど(なんちゃない道路脇だよ!)に車を停めてくれた
見たことない天の川の輝きが、見上げる夜空の真ん中を、悠々と流れていた
星が。。。
体感としては、空の部分より、星の部分が多いんじゃないか、というくらい
本当に、降ってくるようだった
息をすると、星が入ってきて
体の中がキラキラキラキラ
ああ、自分も星なんだな、と思った
連れてきてくれたカメラマンさんも、一緒に行った友人も、みんなみんな星なんだ
息をするたびに呼応して
まばたきのたびに、はじけて
まるで、宇宙に浮かんでる
ヤバイもんみたわーと思いながら、その日はフワフワと眠りについた
次の日
朝日の撮影についていった
サラブレッドの有名な地域で、牧場が両側に広がり、お馬さんが数頭、草を食んでいた
その向こうの、緩やかな山の稜線に、日が昇っていった

辺りは、目を覚ましていった
それは、牧草の葉一枚一枚につく朝露の一粒々から、もっというと、空気中の酸素、窒素、私が吐く二酸化炭素、もうわかんないけど、その、ここに在る粒子の全部に、息吹が生まれていくようだった

花が開くように、全てが開いていった
息を吹き返した世界は、私のよく知ってる空気感へと移行して
すごく寒いことを思い出した
あの劇的な瞬間は、誰がいようといまいと、寒かろうが暑かろうが、毎日毎日、あらゆる場所で繰り返されている
そうして私たちは、毎日毎日、生まれ変わってるんだ
丘を下ったら、朝霧が出ていた

喜びも悲しみも、感動も感謝も
募る思いも、後悔も、間違いも
恥ずかしいも、ごめんなさいも
私が感じるものは、感じて初めて生まれている
感じなければ、無いのだ
ありがとう、と思うから、そこにありがとうが現れる
ありがとう、と思わなければ、そこには何も無い
自分が感じるから、全部は生まれている
あなたが感じるから、全部はそこに在る
感じなければ無いなんて、そんな当たり前のことに、驚いてしまった
どんなに認めたくない自分でも、無いなんて嫌だ
だから、感じよう
もっともっと、他愛ない何かを、生み出していこう
そう思った