2019年06月26日
みたことないけど、何となく懐かしい花が咲いていた
薄黄色のひと山が、大きな大きな花束のようだった
眩しくて、光に透けてしまいそうだ
自生しているアップルミントの香りが、微かにする
やばい
ここは天国か?
海に入る
ワカメが沢山流れてくる
バシャバシャやってたら、海面がキラキラキラキラ光っていた
よく見たら、金粉のような粒が、砂に沢山混じってるのだ
透明な波に、鮮やかな緑のワカメ
キラキラキラキラ舞う砂
さあ
ここはどこでしょう
間違いなく、天国に近い
お塩を買いに、「またいちの塩」へ連れていってもらった
そこは半島の先端にあり、山から海への隙間に、やぐらがあり、釜がある
山と海の恵み、それから、人のたゆまぬ日々の作業のコラボレーションで、美しい塩が結晶化していく
それを私達は、美味しくいただく
一緒に行ったカメラマンのどらさんが、「アートだよね」と言った
本当に
営みとは、つきつめれば芸術になる
やぐらは、上まで汲み上げた海水が沢山吊るされた竹を流れることで、水分を蒸発させて塩分濃度をあげる、という装置になってるらしい
6月の健やかな日差しがまんべんなくあたり、竹は、星をばらまいたように瞬いている
木で組み上げられたこの巨大なやぐらは、まるで何万年も前からそこにあったかのような、神々しい存在感を放っていた
これは文化遺産になるね、と話した
空と海を眺めながら、「続いていくこと」、を考えた
自分もそのサイクルの一員であることを考えた
50年後、100年後、この空と海を眺める私はいないだろう
でも、眺めた私は、空と海と、続いていく
この胸に、空をうつす
海をうつす
山をうつす
私を反射して
それは永遠になる