2020年10月04日

京都駅から、地下鉄、バスを乗り継いでおよそ一時間
京都屈指のパワースポットの呼び声高い貴船神社は、水の神様だけあって、朝露の中を歩いてるような
しっとり、それでいてサラサラな空気だった

本宮でお参りしていると、太鼓の音が高く響いた
山だからだろうか、鳴き声みたいだ
川の水の流れと、風の木々を揺らす音と、時折聞こえる鳥の声に、こんなにも溶け込む太鼓の振動
そして、柔らかな桂の御神木
見上げる枝の先端、葉っぱの一枚まで、ここの健やかな水が行き渡り、その大きさと風貌以上に、せせらぎのような繊細さを醸し出していて、心が潤う
なんて気持ちがいいんだろう

そこから、少し上って結宮(中宮)へ
こちらは、お社もかわいらしく、とても明るい
そのキラキラ感は、こちらにもある桂の木の木漏れ日のせいだろうか
黄緑と少し黄色の、クリンとした葉っぱが、サワサワサワサワと、風と光を通している

そして、こちらのお宮だけ、何ともいえないいい匂いがしていた
誰かの香水か?とも思ったけど、そんな感じの香りでもなく、参拝者も一人二人
匂いは風に揺れながら、どこからか湧いているかのように、ずっとフレッシュだった

更に川沿いの道を上って奥宮へ

こちらは、門をくぐるとスコンと抜けた空間があり、少しだけ背筋を伸ばす
拝殿に隠れたひっそりとした本殿の前にたつと、本宮の開かれた感じとはうってかわって、より自然に近い素の生々しさを感じる
手を合わせた、人びとの祈りの質が違う気がする
それにしても、この抜けた空間はなんだろうか
木々が、つながろうとしていた

人はなぜ、神様を見いだすんだろう
確かにある、目に見えない何かとつながる場所
自分は自分でしかないと
はっとして
手を合わせ、頭を垂れた