2020年05月18日

ある日

いつもの道を、チャリでシャコシャコ帰っていた
ふと横道をみると、ピンクの固まりが見える
一旦通りすぎたけど、気になって戻ってみることにした
そこは、歴史ありそうな会社の建物
這うように覆うピンクのバラ
よく通るのに知らなかったなあ
二階建ての窓まで届きそうな蔓
建物は今にも飲み込まれそうだった

眠れる森だ
バラは眠りを誘うのだろうか
コロナンでしばらく休業する旨の貼り紙がはってあるけど
まるで、何十年もそのままのような
バラに心を奪われて、時間を捧げたような
家やマンションやお店や、割りと密集していて、人も車もそこそこ通る場所なのに
ここだけ眠りの静けさをまとっている

その前に佇む私は
どこに立ってるんだろう
ここは、どこだろう

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