2019年05月26日

大好きなお庭がある
そんなに大きくないけど、きちんと整ったお寺の真ん中に、美しい白砂と、もみじの若葉、つつじ、それから、お隣のお寺のでっかいくすの木?かな、やらが重なって、深く深く、風が吹き抜けていく 
先日、たまたまの夕方
もう扉が閉まっていて、入れなかった
だよね、と思っていると、女性とおじちゃんが、通用門を開けて中に入っていこうとしたので、目を合わせて、ナンパしてみた
中で何かあるんですか?と聞いたら、なんと、夕方の座禅会をやっているらしい
あまり広めるつもりはないから、こじんまりとね、とおじちゃんは言って、名刺をくれた
ついでに、中へ入れてくれて、お庭も拝見して、私はまだ仕事があったので職場に戻った
どっかの社長さんらしいけど、すごくさらりとしたおじちゃんだった
何より、ここで座禅とかいいよな、とちらっと思っていたのでラッキーこの上ない
来月、参加しよう
楽しみが増えたわあ
そんなこんなで次の日
仕事の用事の関係で、昨日のお寺のお隣のお寺に、飛び込みでお話を聞きに行った
こちらのお庭は、通常は非公開らしく、見たいなあと常々思っていたけど、まだ見たことがなかった
私がお邪魔した時間、イベントのお手伝いで、たまたま話のわかる人がいて、用件を確認することが出来、しかも一時間後、G20関係のイベントで、書の奉納が行われるという話を聞いた
みたい!
…けど、仕事中
いや、やっぱりみたい!
と思い直し、私は、休憩時間にお出かけしていいか職場の人にお願いしてみよう、と思った
結果、思いの外すんなりOK
あれー
結局、仕事中にそんなことをしてはいけない、と制限をかけていたのは、自分だったのか?
もちろん限度もタイミングもあるけど、一体自分は何に遠慮して、何に忖度していたんだろうと、しみじみ考えさせられた
書の奉納は、宇宙を垣間見た
書家の集中力を一緒に体感させて頂き、ぐっと自分の意識が筆先に吸い込まれていくようだった
そこから、龍に命がやどる瞬間をみた
そしてその会場は、本堂
あの、見たいけど見れなかったお庭に面していた!
思っていたより数倍も広い、異次元の庭
広い、ということが、この空間の法力だ
結界が張られているのか、ぽっかりとあいたそこだけ、他と空気の密度が明らかに違う
薄い
薄くて軽い
薄くて軽いのに、水の雫石のような艶めきがある
参った
胸が高鳴り
鼓動が染み渡っていく