2019年02月27日
去年の桜
地元のけっこう大きな病院の前に、緩やかに枝を伸ばし、柔らかに咲き誇っていた
あまりに綺麗でみとれていたら、風がざざーっと吹き、花びらが舞い上がった
夢のような時間
今日、そこを通りかかると、その桜はいなくなっていた
工事車両があって、白い壁で仕切られていたので、何かできるのだろう
あの桜は、最後の桜だったのか
悲しい、というより
この世界は、本当に、一期一会であることを痛感した
一期一会、発射!
私の胸を貫いて、大きな丸い穴が空いた
あなたに見て欲しい
こんなに美しく咲く桜を
舞い上がる花びらを
そして、これから咲くであろう沢山の花を、思って欲しい
今目の前にいる、大事な人を思って欲しい
今感じる、自分の感情を思って欲しい
昨日の夜、妹の計らいで、父母と3人連れだって、和食のちょっといいお店に食事に行ってきた
築120年の古民家をリノベーションした、佇まいの素敵なお店で
インテリアも、オーナーの趣味がいかんなく発揮され、たいそう興味深かった
父母は、少し緊張しつつも、美味しそうにお料理を食べており、私は、とても幸せで、胸がはち切れそうだった
お庭のむこうには凪ぎの海が見え
夕日がゆっくり沈んでいった
西陽が差して、母が、「眩しいね」と笑った
一体
この瞬間をどう説明したらいいだろう
この今に、私が生まれてきたすぺてがある
なんてささやかで、なんてふくよかな
感謝します
一期一会とは、こういうことなんだ
次の日、実家の前の畑にある梅の木があまりにキレイで、肥料をあげてたおじちゃんに許可を頂き、写真を撮っていた
そしたらおじちゃんが、「一本持っていく?」と言って、枝を切ってくれた
少し躊躇したけど(^^;、遠慮なく頂くことにして
今その梅は、実家のキッチンで、一本の木のように花瓶に立っている