2018年11月26日

出雲大社へ行った
友人のお仲間たちに混ぜて頂いて、一体何時間たったのか、全然理解出来ないくらいツアーバスに揺られ
たどり着いたそこは
日本中の神々が年に数日集うまさにその日、この世とあの世の間 のような、生きてるものと死んでるものの境がない、形容しがたい空気を漂わせていた
観光客はとても多く賑やかなのに、風と雨が喧騒をさらっていく
実際に耳鳴りしていた訳じゃないけど、耳鳴りのキーンという音の向こうがわに世界があって
私は耳鳴りのこちらがわで、人々や景色を見ている、みたいな感じ
別次元だった
とはいえ、神様集ってんだーワクワク、というお祭り的な高揚感もありつつ、境内を案内つきで散策したあと、有名な大注連縄の奥、神楽殿で、初めて正式参拝させて頂くこととなった
私は、具体的に何をするのか、ツアーの内容をほぼわかってない状態で参加していて
ただただ、出雲大社に行きたい、行かなければ、という気持ちで来ていた
もともとツアーは日程が1日ずれており、私はその日だと行けなかった
それがラッキーなことに、日程変更
なぜいま出雲大社?
と不思議に思いつつ、その後出雲大社というワードをよくみるようになり
しれっと事前勉強にもなっていた
ああ
呼んで頂いてるのかな
そう思うと嬉しかった
事前に、お願いはひとつを真剣に、と聞いていた
何をお願いしようか、神楽殿でご祈祷が始まるまで、私は決めかねていて
最終的に浮かんできたことを、神様にお願いしよう、と思っていた
どん
広い畳じきの部屋に、太鼓が響き渡った
その時私は、既に泣いていた
泣けて泣けて、ワケわからんちんだった
なんか、すごくありがとう
そう神様に伝えたいと思っていた
日本中の神様に、伝える事が出来るチャンスは今しかない
隣には私をここまで連れてきてくれた友人がいて、周りには友人の大切な仲間が沢山いて
みんな一生懸命頑張っていて
私も、職場には、きついときにいつも側で助けてくれた同僚が沢山いて
友達、もう会わなくなった人、会えなくなった人、大事な夢を共有してる人、支えてくれた人、すれ違った人
名前も思い出せない人、色んなことを教えてくれた人、好きな人、嫌いな人
親兄弟、親戚、可愛がってくれたじじばば、じじばばのじじばば、そのまた先のじじばば、沢山のご先祖様、沢山の遺伝子、もうよくわからない!、もりもりな私を作ってくれた方々
全て
全て
何が無くても、誰が欠けても
今の自分にはなっていない
そう思うと、ありがとうを言えるのは今しかない!と思えて、本当に、心から、感謝した
伝わりますか
神様
私は今、ここにいることが幸せです
何も出来ない、何も返せない
そう引け目を感じて生きてきたけど、本当は、ここにいることが全て
みんなそれだけでいい
ああ、そういうことなんだ
そんなことを考えながら、お清めの鈴の音を聞いていた
その後、神様が会議をしているという上の宮に案内して頂き、そこでは、ちゃっかりお願いごとをひとつ置いてきた(笑)
叶うか叶わないか、ではなく、自分の中で覚悟が出来るか出来ないかなんじゃないか、とふと思った
曇り空が美しい
嵐が美しい
雨が美しい
濡れていたい
吹かれていたい
隙間の青空が美しい
海が美しい
波が寄せて
砂浜が美しい
神様を敬う思いの形が美しい
岩が美しい
風の形に歪む大樹が美しい
禁足地の山が美しい
色づく赤がより美しい
カラスが鳴いて
鳴き声がこだまして美しい
普段参拝客が入れない拝殿の奥
大きめの玉砂利が美しい
お骨のようだった
そこは匂いもない
透明に霞む神様の領域だった
美しい
出雲へ出発の朝、布団から出ようと思ったら、いつも腕にしている数珠が、お腹の上でプチンと切れた
私はきっと何かを置いて
その日
出雲へ向かった