2018年10月19日
天気雨が降っている
空のコントラストが強い
少し濡れてしまった
雨が降ると、世界が輝きだすから嬉しくてたまらない
特に、こんな青空から降ってくる時は
カフェに入った
思えばここで、雨があがるのを待つのは何回目だろう
道側に開いた大きな窓から、ビルと家々と、ひっきりなしに行き交う多種多様な車と、目に飛び込んでくる信号の色、交差点を渡る人の感情と、水溜まりのコラボレーションを眺める
誰かが仕掛けたゼンマイのおもちゃみたいに、景色が、不規則そうで、ある一定の規則性を持って、変わっていくように感じる
ああ
信号のせいか
信号の変わるリズムが、おもちゃ感を出してるんだなあ
若松英輔さんのエッセイの新刊が出ていた
ページを開き、一文読む
この人の言葉は、微かな悲しみを伴って、静かに胸に積もっていく
今眺めていた景色から、窓についた雨の跡に、ふと目線が変わり
その雫の美しさにじんわりする、みたいな感覚の文章だ
世界は、様々に姿形をかえるんだけど、私はどこにピントを合わせようか、と思う
先日生まれた甥っ子が、ママのおっぱいを自力で吸えるようになり、体重が50g増えたと、本当に嬉しそうなメールが、妹から届いた
気づけば雨はあがって、雲は、何層にも形をかえ、幾種類もの白を見せてくれている
ビルの隙間から、夕暮れが顔をのぞかせる
これ以上の幸せがあるかな、と思う
コーヒーがおいしい
大好きな言葉が目の前にある
甥っ子が、元気に生きている
世界は、美しい
そろそろ、出発しよう