2018年04月05日
思い出した
石牟礼さんの手記に、胎児性水俣病のきよ子さんという方の、お母さんのお話しがある
ある日家に帰ると、きよ子さんが縁側から落ちて、地面に這いつくばっていた
桜の花びらを拾おうとしていたんだけれど、手が震えて拾えず、花びらを地面ににじりつけていた、と
お母さんは、亡くなったきよ子さんのかわりに、花びらの供養をして頂けますか、と石牟礼さんに頼む
今年の桜も、とても綺麗でした
今まさに、花びらが散って、季節が変わろうとしています
きよ子さんは、生まれ変わって、この桜をみてるでしょうか
人間に嫌気がさして、桜の木になってるかもしれないですね
それとも、大好きな海の中にかえってますか
私たち人間が流した毒は、人が何度生まれ変わっても、まだ、海を汚し続けているかもしれません
私は、何に祈ればいいだろう
誰のために
風に舞う桜の花びらをみながら、そのことを考えた