2019年04月12日

この頃、曲作りを始めた時のことを、よく思い出す
ずっとずっといいだせなかった夢を、やっと行動に移せたのは、大学卒業後、マンションの受付嬢のバイトのあと、添乗員のバイトを経て、一年半経ってからだった
仕事しながら学校に通い、曲作りを教えて貰い、一年で100曲を目標に、一週間に一曲目安で増やしていった
今では考えられないペースだ
その当時は、いつもいつも、歌のことを考えていた
ガソリンスタンドをみて、「ガソリンにつかった少年」という歌をかいたり、月をみて、「赤い月」というストーカーの歌をかいたり
割りと暗い曲が多く、恋愛の歌をリクエストされても、ほぼほぼ作れず、作る気もあまりなく
自分は、そこそこ病んでたのかなあ、と最近まで思っていた
当時のことをよく思い出すようになったのは、同じ学校に通ってた人と偶然出会ったり、転職して、お給料がその時と同じくらいに戻ったり、まあなんかかんかあって、時間が出来たんだろうか
あの頃、自分は何を考え、どうやって生きていたのか
そう辿っていったら、きっと、病んでたんじゃないんだな、とふと思ったのだ
自分の中にあるものが、次から次に湧き出てきて、そのことに夢中になっていた
だから、曲の良し悪しなんか、気にもしてなかった
自分が、これ!と感じる曲が出来ると、それだけで嬉しかった
楽しくて、楽しくて、仕方なかった
そのことに、振り返って、気づくことが出来た
自分に、夢を生きることを、ようやく許可してあげれて、私は、嬉しくてたまらなかったんだなあ
そのままいけば、順調に、CDデビューしていたかもしれないと、ちょっと思う
でも、その時の私には無理だった、とも思う
未熟で、それだけの器がなかった
そのあと、長い長い旅が始まる
お陰で、忘れてしまうくらい、色んな経験が出来たような気がしている
私はあの頃に、戻ってきたんだな
お帰りなさい、私
パズルのピースのように
バラバラになっていた沢山の自分の欠片の一つが、見つかった気分だ