2018年12月07日

友人のおじいちゃんのお墓参りに行った
それが目的ではなかったんだけど、イライラがたまっていた彼女と日帰り温泉にいき、たまたま、多分お墓が近い、という話しになったのだ
彼女はいつも、私の話を聞いてくれる
私は、するすると話すことが出来る
だからおじいちゃんに、いつもお世話になってます、また来ます、とご挨拶した
誰?って感じだと思うけど笑
お墓って、見晴らしのいい場所にあることが多い
そうじゃないこともあるけど、亡くなった方が、なるべく気持ちよく過ごせるように、という願いが込められてるんだなあ、と思う
友人のおじいちゃんのお墓にたどり着くまで、沢山の方が眠っておられた
45才、83才、22才
享年が大きく書いてある墓石も多く、微かな悲しみの匂いと、安らかに、という祈りのような空気が感じられて、少し頭を下げる
桶に水をくみ、墓石に充分にかける
花を活けかえる
手で軽く撫でて、ゴミをとる
手を、合わせる
そんな友人をみていると、お墓って、優しい場所だな、と思う
そこは、比較的新しく、きちんと区画された、きれいな霊園だった
大きくて派手な風ぐるまが、幾つか、風に翻弄されている
小高い丘になっているので、街並みと、その向こうの山々と、その奥は、蜃気楼のようにもやがかって、判然としない境い目まで見渡せる
現像途中の写真の中にいるみたいな気分だ
生きてる人と亡くなった人の記憶は、色が違う
亡くなった人は、思い出す存在で、生きてる人は、思い出すことでかの人に出会う
じゃあ、亡くなった人は、生きてる人とどんな風に出会うんだろう
その、亡くなった人達の世界のフィルターで、見ているような景色だった
風が強いな
お腹がすいた
ああそうだ
ご飯を食べよう