2018年07月03日

台風がきた

ショッピングモールの中は、風も雨も関係ない

仕事終わりに外に出たら、ごぉーっひゅーっ、と台風の音がしていて、雨はどっち向きに降ってるのかもわからなくて、驚いた

取り敢えず傘をさす

途端、バシュッッと鋭い衝撃がきて、傘はひっくり返って、きれいにふたつに畳まれて

と思ったら、反動でもとに戻り、これ今どうなってるの?と混乱しつつ、一応ビニール傘の素晴らしさに思いを馳せてみたりした

いやいや、馳せてる場合じゃない

傘のくだりを、4、5回繰り返し、あげくに、トラックが水溜まりを通過

水がものすごい勢いではね、カッチーンときた私は、右のお尻が痛いことに悪態をつき、濡れた髪をあらぬ方向から七三にわけ、もういいわと思って

傘を閉じた

いさぎよく濡れて帰ろう

そしたら、不思議な気分になった

この風も雨も、自分が吹かせて降らせてるんじゃないか

これは、自分の内側じゃないか

そんなに吹きたいなら、もっと吹け

そんなに散りたいなら、もっと散れ

あの木の、葉を揺らせ

パッと空気がとまり、遠くから風が

さあ、来い!

なあんて遊んでたら、その内、自分の中にこんな台風のような激しい感情があることを感じた

それは怒りなのか、寂しさなのか、悲しみなのか、苛立ちなのか

どれもそのようで、違う気もして

いいよ、好きなだけ吹きあれて

窓を叩いて、電柱を揺らして

もっともっと
もっともっと

そうしたら、家に着く頃には、なんというか、神様の気分になっていた

自分を俯瞰して見ているような

鏡にうつった自分は、自分じゃないみたいだった

お風呂に入れられた、犬みたいだった(笑)

それから、ご褒美(?)に買った、セブンのコーヒーゼリーを食べた

道端の花束

雨が上がったら、自分に花束を沢山あげよう、と思った