2020年10月07日

上賀茂神社から下鴨神社へ

そういえば十年くらい前
相国寺であった伊藤若冲展にどうしても行きたくて、京都へ来た

若冲の作品は、想像を絶するもので
その衝撃は、生まれて初めての魂の震えだった
そのときに、上賀茂神社→下鴨神社でお参りしたかったけど時間がなく、下鴨神社だけご挨拶
今回は念願叶って、二社お参りすることができた
赤い鳥居と青紅葉は、最強の組み合わせだ
修学旅行の小学生に混じって歩いていると、下界に降りてきた感がある
こちらの神様は、人に近い場所で、人が好きで、人を守って下さってるんだなと思った
わー、めっちゃ蚊がいる
これも、糺の森の恩恵か

 森の彼岸花って、不思議だ
田んぼの縁に群れなす彼岸花と、あまりにも違っていて
予感がするけど、なんだったか思い出せない
そんな、幻のような匂いをかいだ気がした

一日のしめくくりは、東寺
敷地全体が曼陀羅になっているという、国宝だらけの境内を、粛々とした気持ちで丁寧に歩く
今日は神社ばかりまわってきたから、お寺って雰囲気が違うなあとすごく思う
きっと、在り方が違うんだな
広々とした空間、とてもよく考えられた建物の配置
金堂に入ると、大きな大きな薬師如来が月光菩薩、日光菩薩を従えて鎮座されていて、呆然と見上げる
当時は、柱は真っ赤で仏像は金ぴかだったはずだから、どんなインパクトだったかと想像する
極楽浄土って、えらいもんだ

五重塔を見上げながら、美しさって何だろう、と考えていた
整う
圧倒される
自分が静かになり
ただただ時間が流れる
時を思う
祈りに触れる
細部に心奪われ
全体に身を委ねる
帰る前に、空海さんのお住まいだったという大師堂に、もう一度行った
そこには、弘法大師像と不動明王像がいらっしゃるらしいが、一般に公開されていない
さっきとなんか違うと思ったら、立派な掛け軸が二幅、左右にかけられていた
おそらく、明朝の朝拝の準備がされていたんだろう
風が抜けていく
日が落ちる気配
緩やかに日々は、紡がれていく