2018年12月09日
朝、出勤しようとして外へ出たら、空が形容しがたいオーラを放っていた
いつもと違う
太陽の真っ白な光は、ずっとずっと、途方もなく私達を照らしていて
その全ての、横軸と縦軸を網羅した光が、今まさに私にそそがれている、というか
うまくいえないけど
その空が、大きな大きな飛び出す絵本の新たなページをめくったように、ぐんっと立体的に迫ってきて、もはやぽかんとするしかない
いつも通る橋がある
そこを通りかかるとき、ふと顔を上げたら、太陽の下一直線に飛行機雲が加わって、水面が、眩む程の輝きで太陽を反射していた
キラキラ、と音がする
それは、炭酸のシュワワワを、固形にして、口の中で砕いたような
んー!
やっぱりうまくいえない
世界が始まった
ベールが一枚、ふわりとはずれた
角を曲がった
頭上に気配を感じてふり仰いだら、渡り鳥の群れが、すごい数で隊列をくんで、空を横切って行った
太陽を背に、シルエットになった鳥たちは、フォーメーションを次々と変え
こないだテレビでみた、捕食者の入ったイワシの群れのようだった
それは一瞬のことで
写真を撮る暇もない
取りたてて何もない
普通の日の朝の数十分の、出来事とも言えない出来事
でも私は、きっとこの一瞬を死ぬまで忘れない
ことあるごとに、胸によみがえるだろう
神様からの、「今」というプレゼントだ