2018年10月18日

なぜ日田か、というと、これをみるため
大巻伸嗣個展「SUIKYO」
日田市複合文化施設AOSE内のホールいっぱいに、大きな薄い布がしつらえてあり、暗闇の中、月明かりのような光と、奥からこちらへ送られるアンリズムな風が、その布に動きをつくる
その作品、一点のみの展示
場内には、感覚を惑わす音楽と、送風機のごおーっという音
足元も覚束無い中、私は一人、対峙した
布は、まるで感情をもつかのように、膨らみ、しぼみ
それは
寄せては返す波
ひたひたと流れ来る雲海
滝のような水の流れ
立ち上る龍
水面にうつる光と影
粒子
風のまろみ
そうであって、そうでない
見えないもの、見えてるけど感じきれてないもののエネルギーを、体感した気がして
気づいたら、ボロボロ泣いていた
私たちの周りには、こんなエネルギーのようなものが、緩やかに取り巻いているんだ
瞬間瞬間に、意志をやどして
それは、ゾッとするほど美しかった
世界が、反転した