2018年10月04日

大宰府にきています
お参りして、その神社の裏手から、国立博物館へ行く道すがらの森を歩いています
私は一人
拝殿はあんなに賑やかで、日本語、中国語、韓国語と、空気をわんわん震わしていたのに
ここは
木々を隔てて、異世界に入ったように、すごく静かだった
ばら、ぱらぱらぱら、ぱら
音がする
雨?
見上げてみたけど、全然濡れない
不思議だった
音だけが、森の中にこだまして
私を包んでいるのに
雨はどこへ消えた
私のまわり、半径5メートルの世界は、薄くて透明な、柔らかい何かにくるまれて
雨が葉っぱを弾く音だけで満たされた
そういえば、濡れずに、美しい雨の世界を歩くには、ドラえもんにお願いするしかない的なことを、少し前に考えていた
単に、木が茂っていたから、雨がふりこまなかっただけだと思うけど
せっかくなんで、願いが叶ったと思うことにしよう
それは、そう長くない間で
でも、その間ぼーっとしてたら、蚊に五ヶ所も刺されていた
…かゆい
耳たぶのつけね、特にかゆい
なぜここを刺す?
蚊!
結局
かゆい以外、何も考えられない
IN10月の森