2018年09月02日

淡い

淡いって、水辺からゆらめきたつ湯気のような、水蒸気のようなものから生まれた言葉だと聞いた

それが、炎みたいな形をしているから、さんずいに炎、で「淡い」

なぜ水と火、という真逆ともいえるものが合わさっているのか、不思議だった

しかも、「あわい」という概念にこの漢字を持ってくるんだから、昔の人のセンスは計り知れない

とても敵わないなあ

こういうとき、なぜか嬉しくなる

この世界に、「淡い」が生まれた時、産んだ人は、自分天才、と思ったに違いない

そのお陰で私は、仕事帰り、曇り空に溶けるような街路樹の白い花をみて、「淡いなあ」と思う事ができる

言葉って、素晴らしいツールだ

形を与える

共有することが出来る

これも魔法だと思う

だから、何かを話したり書いたり、歌ったり、言葉を発する時

自分は魔法を使ってると思うと楽しい

魔法は、「そのこと」を良くも悪くもする

魔法がへたくそな時は、全然伝わらないどころか、相手を怒らせたり、傷つけたりする呪いになることもある

でも、魔法に磨きをかければ、人を救うこともあるし、自分も救われる

明日も生きていける

今日実家に帰省中に、バスからみた空は、何も比喩出来ない唯一の空だった

頭の中では、ラピュタのメインテーマが鳴り響いていた

後ろに座るおばちゃんは、眩しいからかカーテンをシャッと閉めていた

なんと勿体無い!!

そして私はそのことを、こうして言葉にする

伝わりますか

私は魔法が使えていますか

出来れば、いい魔法使いになりたいもんだ